仮想化でプリセールスしてるSEの一日

VMware から Azure まで、インフラや仮想化の最新情報をベンダー色をできるだけ抑えて綴っていきます

Citrix ICA プロトコルの実際の消費帯域 (1)

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VDI などのデスクトップ仮想化ソリューションは、画面情報をネットワーク経由で描画します。このため、従来の PC から VDI 化する場合に、利用者が最も気にするのは描画レスポンスです。分かりやすく言えば、もたつきがなく、スムーズに画面やマウスカーソルが遷移されるかです。
以前も Microsoft の RDP プロトコルがこの辺りに弱く RemoteFX を次期 Windows で実装する 話を書きましたが、マウスの軌跡が点々になったり、画面がモザイク調になるのは、もし私が利用者なら "論外" と言ってしまうと思います。


画面描画のリアルさ(エクスペリエンス)は、基本的にネットワークの回線速度に比例します。
ネットワークが高速であればあるほど、1秒間に流れるデータ量が多いので当然といえるでしょう。つまり、VDI のようなソリューションも、回線が太いほど快適に利用できるわけなのですが、利用者とサーバーは必ずしも同じ建物にいる(つまり LAN 内)とは限りません。

  • 外回りの営業さんが E-Mobile などの通信カードでモバイル利用する
  • サーバーは遠隔地のデータセンターに置いている
  • 支社などの拠点オフィスからアクセスする

など、WAN 越しに利用も視野に入れる必要があります。


しかし、『WAN 回線を太くする = 通信会社の契約プランを上げる』ですので、運用コストを考えると簡単には回線増強できません。

つまり、画面描画の「消費帯域」は、管理者も敏感になりやすく注目を受ける部分といえます。実機を用いて検証しなくては分からない部分であるがゆえに、誤った情報が流れたり、時には正確で無い行き過ぎた表現マーケティングが行われる場合もあります。


PC の快適さに直結する部分ですので、この辺りは慎重に情報収集していきたいところです。
次回につづく