仮想化でプリセールスしてるSEの一日

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XenDesktop のハイパーバイザーはどれが一番良い? (1)

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知っている方も多いと思いますのでいまさら恐縮ですが、Citrix 社の VDI ミドルウェアである Citrix XenDesktop は、同社のハイパーバイザーであり XenDesktop にも同梱されている「XenServer」だけでなく、VMware ESX や MS Hyper-V もサポートします。


XenServer を利用するメリットは保守サポートの一元化

XenDesktop の不思議なところは、XenServer を利用する技術的なアドバンテージは特になく、ESX でも Hyper-V でも機能制限が基本的に無いことです。
XenDesktop の管理ツールである「デリバリーサービスコンソール」と XenServer や XenCenter は同じベンダーでありながら、特に独自の連携技術はありません。
では、XenDesktop のハイパーバイザーとして XenServer を利用するメリットは何かというと、
保守を一本化できる ことにより、マルチベンダーで構成する場合にありがちな コール窓口のたらい回しを防げる ところがポイントになるかと思います。


コスト的には XenServer より ESX の方が安くなる

ESX XenServer が無償で付属するので価格的なメリットがあると思われますが、
実際には 性能劣化の無いメモリオーバーコミット によってサーバー台数とメモリ枚数を大幅に減らせる ESX の方がライセンスコストを差し引いても安くなります。
vSphere 4.1 からは Standard Edition でも vMotion ができるようになった ことも大きいですね。
最近は Microsoft と協業しているので言わなくなりましたが、昨年までは「米国の事例ではハイパーバイザーとして ESX が使われるケースがほとんど」と Citrix 自身が説明していたくらいです。(XenServer はあきらめてる??)


私見ですが、上記を3段階評価でまとめると次のようになると思います。
(実際には、このほかにハイパーバイザーの素の機能差も要検討です)


XD on XenServer XD on Hyper-VXD on ESX
コスト213
対応ハードウェア数123
保守サポート321
昨年までの実績213

次回につづく