Windows 2000 の VDI 検証 (2) - 仮想マシン上で Virtual PC や XP Mode
昨日の続き です。
仮想マシン上で Virtual PC や XP Mode
お客様の要望で「仮想マシンにインストールした Windows 7 上で Virtual PC や XP Mode を使えないの?」という意見がありました。
Vitrual PC と XP Mode は基本的に同じものなので、ここではまとめて「VPC7」と記載しますが、VPC7 には RemoteApp 技術と連動し、スタートメニューから子 VM のアプリウィンドウだけを親に表示する
「仮想アプリケーション」という便利な機能を使いたいということです。
従来、VPC7 の実行には Intel VT や AMD-V といった CPU の仮想化支援機構 (VT) が必須だったのですが、ちょうど良いタイミングで VT が無くても Virtual PC が動くパッチ (KB977206) がリリースされ、希望が湧いてきました。
Windows 2000 on Windows7 & VPC on ESX
まずは、ESX 4.0 上の Windows 7 に VPC をインストールし、VPC の仮想マシンに Windows 2000 をインストールしたのですが...
遅い。あまりにも遅い。
KB977206 パッチは当てていますが、Windows 2000 のインストールに丸 3 日。
ブート〜ログオンスクリプトの表示まで丸 2 日も掛かりました。
話になりません...
Windows 2000 on Windows7 & VPC on Hyper-V
試しに同じことを Hyper-V 2.0 上でも試してみました。すると...
速い。サクサク。
ESX で丸 3 日掛かった Windows 2000 のインストールが 30 分で... と思った矢先、
何回やっても BSOD なので色々調べてみると、
Windows 2000 はそもそもサポートされていませんでした...
(きっと、XP 以降であれば KB977206 の恩恵もあってうまくいくのでしょう)
サポートされるゲストオペレーティング システム
http://www.microsoft.com/japan/windows/virtual-pc/support/requirements.aspx
Windows XP
(仮想 アプリケーション機能がサポートされるのは、Windows XP Service Pack 3 (SP3) Professional のみです)
Windows Vista
(仮想 アプリケーション機能がサポートされるのは、Windows Vista Enterprise および Windows Vista Ultimate のみです)
Windows 7
(仮想 アプリケーション機能がサポートされるのは、Windows 7 Enterprise および Windows 7 Ultimate のみです)
結局落ち着いたのは...
結局、VMware ThinApp によるアプリケーション仮想化 になりました。
アプリケーション仮想化は、Virtual PC や XP Mode と違って OS そのものを仮想化したりしないので、性能的なオーバーヘッドが少ないのも魅力です。
VPC7 など、MS系で検証を進めていたので App-V でも良かったのですが、
App-V は 「カプセル化した環境と同じ OS, Service Pack 環境でないとサポートしない」 のに対し、VMware ThinApp はサポートする(むしろそういった延命用途で使って欲しい)というのが決め手となり、このお客様は最終的に ThinApp にするそうです。