仮想化でプリセールスしてるSEの一日

VMware から Azure まで、インフラや仮想化の最新情報をベンダー色をできるだけ抑えて綴っていきます

Microsoft Global MVP Summit 2012 で Hyper-V 3.0 の開発状況を聞く

先週一週間、シアトル・レドモンドに出張し、
マイクロソフト米国本社のMicrosoft Global MVP Summit 2012」に参加しました。

Microsoft MVP Global Summit は、マイクロソフトの米国開発チームが各国のMVP に対して、開発状況などの NDA 情報を聞いたり、情報交換するイベントです。
今年は「Windows 8」「Windows Server 8」の年ですので非常に盛況でした。



Virtual Machine (Hyper-V) の MVP である私は、Hyper-V 3.0 で 10 個、Windows Server 8 で 10 個、Clustering で 1 個のセッションに参加しました。
NDA ベースなので詳細は書けませんが、既出情報をうまく総括すると、、、

Windows Server "8" に関するテクニカル プレビュー
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh831802.aspx

Hyper-V 3.0


Hyper-V 3.0 は 事前に情報公開されている とおり、一気に多くの機能強化が予定されています。

VMware vSphere も知っている身として感じたことは、後発な強みをうまく活かしていることです。
VMware が先行実装したものの、各種制限から "使いづらかった" "使えなかった" 機能があるかと思いますが、Hyper-V 3.0 は同じ轍を踏まないよう "使いものになる" 設計で実装しています。
分かりやすい例で言えば「MSCS on VM」や「VMDirectPath」。
現行の Hyper-V で物議を醸した「NIC チーミング」もハイパーバイザー側で実装されます。VDI 周りも WAN 対応など色々と強化されそう。

CIFS ファイルサービスの大幅強化


Windows Server 8, Hyper-V 3.0, Clustering に共通して言えることとして、ファイルサービス機能が大幅に強化されます。
SMB プロトコルもバージョンアップされるほか、DFS-N とは違うシングルネームスペース技術を実装します。
複数のサーバーをスケールアウトしながら1つの "クラスタストレージ" として利用できるなど、エンタープライズを強く意識した感じ。
色々な部分が Active-Active, No-Downtime で動作します。
vSphere 5 も NFS ストレージの対応を強化していますし、流行りなのでしょうか。
確かに、最近はメモリも安くなっていますし、サーバー CPU はメニーコア化により非常に高速なため、安価なコストで実際かなりの規模まで耐えられそうです。

Outlook + 移動ユーザープロファイル の非推奨問題


先日取り上げました件 について
Outlook の米国開発担当者と会話できました。
詳しく書けないのですが、VDI 等で移動ユーザープロファイルの需要があることは開発チームも理解しているそうです。


Windows Server 8 は "Metro" など見た目が大きく取り上げられていますが、
メジャーバージョンアップなだけあって機能、特にエンタープライズ関連機能が大きく強化されます。詳細を聞いたのに伝えられないところがもどかしい...
今年の Global Summit は新技術に興奮しっぱなしの一週間でした。