仮想化でプリセールスしてるSEの一日

VMware から Azure まで、インフラや仮想化の最新情報をベンダー色をできるだけ抑えて綴っていきます

VDI のレスポンスを上げる Windows チューニング (1)

(1) (2)

以前書いた仮想化の BIOS 設定関連の記事(1, 2)が意外と評判よかったので、気を良くしてゲスト内部、つまり Windows OS の VDI 最適化について Tips を綴ってみようと思います。
Windows 7 前提です。


マニュアルに記載されている内容は最低限実施する

面倒な気持ちはすごい分かりますが、開発元の推奨設定は最低限実施しましょう。サポートに解析してもらう際にも必要です。

VMware View 5.1 管理ガイド(P.65〜)
http://pubs.vmware.com/view-51/topic/com.vmware.ICbase/PDF/view-51-administration.pdf

Citrix KB CTX125875 -
プールおよび専用のマシンに対してXenDesktopマスターVMを最適化する方法
http://support.citrix.com/article/CTX125875

ブートオプションに「/NOGUIBOOT」を指定する

VDI では OS のブート画面は見えないので、Windows ロゴのアニメーションは意味を見ることはできません。GUIブートなし」を On にしましょう。ログオフ連動でシャットダウンさせる運用の場合は特に有効です。
以前、View か XenDesktop のマニュアルに記載されていた気がしますが、見当たらないので設定は奉行さんのブログから。

Windows 7 起動時間を短縮するための簡単な方法 - アプリ仮想化奉行
http://tunemicky.blogspot.jp/2012/02/windows-7.html


2014.3.2 追記:
この設定を行うと一見高速化しているように感じますが、これは「/NOGUIBOOT」の効果ではなく、ReadyBoot による学習効果ということです。http://www.autoitconsulting.com/site/performance/windows-7-self-optimizing-boot-process/



なお、何かの資料で「基本ビデオ」にチェックを入れる記載があった気がしますが、基本ビデオは有効にしてはいけない気がします...


Excel の修正パッチを適用する

Office ファイル検証機能 (Office File Validation: OFV) が有効な場合、NAS 上の XLS ファイルを開くのが非常に時間が掛かり、フリーズしかかる不具合があります。
Microsoft より修正パッチや回避方法が出ていますので適用しましょう。
なお、この問題の該当バージョンは Excel 2003 のみという記述も見られますが、私の担当したお客様では Excel 2010 でも発生・改善しました。

Microsoft KB 2553065 -
Office 2010 ファイル検証の更新プログラム (2011 年 9 月 13 日) について
http://support.microsoft.com/kb/2553065/ja

SMB 2.1 に対応した NAS を利用する

移動ユーザープロファイルやフォルダリダイレクションを利用するのであれば、SMB 2.1 で通信させることを強く推奨します。
最近は、FC や iSCSI だけではなく NFS や CIFS も話せる、便利な「ユニファイド・ストレージ」が増えています。このような Windows 非純正の NAS を使う場合は「SMB 2.1 "完全" 対応」であることを確認し、v2.1 で通信するようストレージを設定しましょう。

Microsoft TechNet - SMB の新機能
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ff625695.aspx


2013.7.2 追記:
ファイルサーバーの性能改善については こちらの記事 もあわせてご参照ください。



今回は手順も省いた雑多な内容でしたが、
次回 のチューニングネタは手順も含めてしっかりと説明したいと思います。