仮想化でプリセールスしてるSEの一日

VMware から Azure まで、インフラや仮想化の最新情報をベンダー色をできるだけ抑えて綴っていきます

ガートナー社による仮想化製品の格付け 「Magic Quadrant」 2016年版

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毎年恒例 Gartner Magic Quadrant の季節がやってきました。


2011 年版の記事は こちら
2012 年版の記事は こちら
2013 年版の記事は こちら
2014 年版の記事は こちら
2015 年版の記事は こちら


まずは当ブログのタイトルでも使わせていただいている「仮想化」。
つまりハイパーバイザーの 2016 年格付け結果です。

Magic Quadrant for x86 Server Virtualization Infrastructure (August 2016)
https://www.gartner.com/doc/reprints?id=1-3B9FAM0&ct=160707



Source: Gartner (August 2016), Magic Quadrant for x86 Server Virtualization Infrastructure


こちらは昨年との比較です(グレーが 2015 年、青が 2016 年)。


基本的に変わらずですが、
実は、 年々陰で徐々に伸びている Red Hat が遂に右側に躍り出ました。
私の肌感覚ですが、こちらの評価対象である KVM (RHEV) よりも、やはり商用 Linux トップの RHEL を握っていることが最大の強みではないでしょうか。
なぜなら、RHEL がどのハイパーバイザーをサポートするか、ライセンスを優遇するかを同社がコントロールできるからです。SIer は同社に対して DBMS メーカーのような悪役な印象を持ち始めていますが、とは言っても 10 年近く販売シェア No.1 を取り続けるのは並大抵のことではありません。他社を寄り付かせない製品開発力と、製品事業を維持する(利益を生み続ける)各種戦略があってのことだと思います。


データセンターインフラ製品の格付け

例年どおり、データセンターインフラ (Server, Storage, Networking, ConvergedSystem, IaaS) の最新 MQ を載せておきます。

Server


Source: Gartner (May 2016), Magic Quadrant for Modular Servers


ハイパーバイザーと同様に変化なくて硬直化していますね。。
ググっていたら昨年との比較図が見つかりました。


Storage


Source: Gartner (October 2015), Magic Quadrant for General-Purpose Disk Arrays


AFA (All Flash Array) 限定版はこちら

Source: Gartner (August 2016), Magic Quadrant for Solid-State Arrays


毎年ながら、ストレージベンダーってたくさんありますね。


Networking


Source: Gartner (May 2016), Magic Quadrant for Data Center Networking


日本はそんなに見ませんが、各社と API 連携の得意な Arista がすごい勢いで伸びています。


Converged/Integrated Systems*1


Source: Gartner (October 2016), Magic Quadrant for Integrated Systems


流行りのハイパーコンバージドは「Integrated Systems」にカテゴライズされます。


IaaS


Source: Gartner (August 2016), Magic Quadrant for Cloud Infrastructure as a Service, Worldwide


圧倒的な二強。。。
仕事柄色々な MQ をチェックしますが、ここまでのはなかなか見ないです。

*1:2016.10.16 追加