仮想化でプリセールスしてるSEの一日

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VDI のサーバー選びで最も重要なポイント (2)

昨日 の続き、1台のサーバーに 144GB のメモリを "積めるのに積めない" 理由は以下です。


VDIはメインの仮想化サーバーのほかに、セッションブローカー *1 や管理サーバーなど結構サーバー台数が増えがちのため、ほとんどのお客様がブレードサーバーを選択します。

しかし、ブレードサーバーはその筺体の大きさからメモリスロットをたくさん積めません。メモリスロット重視型の2ソケットサーバーで 18スロット がスペースの限界といったところです。また、この18スロットのサーバーをもってしても、144GBのメモリを積むためには 1枚あたり8GB の大容量メモリを必要とします。
しかしながら、昨今のx86サーバーのメモリは下記のような相場になっており、集積度の高い 8GB 以上のメモリは 2GB, 4GB に比べて2倍も高価なのです。

  • DDR3 Registered DIMM  2GB  ¥15,000 /枚  (1GBあたり 7,500円)
  • DDR3 Registered DIMM  4GB  ¥30,000 /枚  (1GBあたり 7,500円)
  • DDR3 Registered DIMM  8GB ¥120,000 /枚  (1GBあたり 15,000円)

つまり、144GBのメモリが必要な場合、

  • 1台に集約する場合... 120,000円×18スロット×1台=216万円
  • 2台に分割する場合...  30,000円×18スロット×2台=108万円

と、2台に分割した方が100万円も安くなるわけです。ガワやCPUなどを考えても、2台に分けた方が安いでしょう。


つまり、VDIのサーバーを選ぶ場合は下記を注意ください。

  • メモリスロット数が一番多いサーバーを指定する
  • 代理店への見積依頼時は安いメモリを使うことを注意書きする

この2つを厳守するのとしないのでは、見積結果が非常に大きな差になります。
見積結果が高価過ぎて、危うくVDIプロジェクトが頓挫しかけたお客様もいらっしゃいます。ご注意を!!

*1:View Connection Server や XenDesktop DDC など