仮想化でプリセールスしてるSEの一日

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VMware vSphere 4.1 構築 〜 32-bit ODBC と 64-bit ODBC

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会社で私が管理している
VMware vSphere 4.0U1 + View 4.0.1 環境を、
最新の vSphere 4.1 + View 4.5 環境にアップデートしました。(DRS/DPMあり、vDS無し環境です)

今日は vSphere 4.1 (ESX 4.1 & vCenter 4.1) へのアップデートの話になります。


vCenter 4.1 は x64 Windows にしかインストールできない

基本的には 4.0 → 4.1 へのマイナーアップデートするだけなので、vSphere 自体は基本的にハマることは無かったのですが、面倒だったのがこれです。


vCenter 4.1 は 32bit に対応しなくなり x64 の Windows Server が必須になりました。つまり、これまで vCenter サーバーとして 32-bit Windows を利用していた人は、OSごと再インストールが必要になります。これまで、たかが管理サーバーに x64 Windows を使う人はほとんどいなかったと思いますので、vSphere 4.1 にアップデートするほとんど人がこの問題にあたるのではないでしょうか。

一応、Windows Server 2003 R2 32-bit にインストールできるか試しましたが、つれないメッセージが返ってきました...


OS, vCenterとも完全に再インストールになりますが、vCenter のインストールメディアに「DB 移行ツール」というものがあり、既存データは保持しながら移行できました。(エンタープライズ向け製品ですし、当たり前ですが...)
ただ、vCenter サーバーの OS を入れ直す人はほとんどですので、もうちょっとマニュアルを詳しく書いて欲しかったです...


ネイティブ x64 コンポーネントと WOW64 が混在

vCenter には様々なコンポーネントがあり、すべてが x64 にネイティブ対応しているわけではありませんでした。一部のコンポーネントは WOW64 上で動くようです。性能を重視する部分でもないので個人的にはどちらでも良いのですが、一点イラっときたのが ODBC の管理ツールでした。

x64 Windows では、[コントロールパネル] の [管理ツール] 部分から呼び出せる ODBC 管理ツールは 64-bit のみで、32-bit ODBC ドライバ用の管理ツールはどこにもショートカットされていません。つまり、自分でファイル名を検索して探さなくてはいけないのですが、64-bit も odbcad32.exe と 32-bit バイナリであるかのような迷惑な名前を付けられていて混乱します。

これがフルパスになると更に迷惑で、64-bit ODBC は「32」というパスの中にあり、逆に 32-bit は「64」というパスの中にあります(WOW64ですが)。

32-bit ODBC: C:\Windows\SysWOW64\odbcad32.exe
64-bit ODBC: C:\Windows\System32\odbcad32.exe


また、これら2つは完全に別なのに何故か同時に立ち上げられない ため、頭が混乱してかなりイラついてしまいました...


vCenter 4.1 の各コンポーネントについて、ODBC の対応状況をまとめておきます。

コンポーネント64-bit ODBC32-bit ODBC
VMware vCenter Server×
VMware vCenter Update Manager×
VMware View Composer×
VMware View Event DB *1ODBC 不要(OLEで直書き?)


ESX のアップデートは Update Manager がラク

ESX 4.0U1 → 4.1 のアップデートは vCenter Update Manager で行いました。
やはり、これが一番楽です。

*1:View 4.5 からの新機能