仮想化でプリセールスしてるSEの一日

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ゲストOSのリモート管理が便利に!! vSphere Client RDP Plug-in

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仮想化運用に便利なフリーソフトを紹介する第2弾、
前回 はどちらかというと構築設計者向けでしたが、今回は運用管理者向けツール「vSphere Client RDP Plug-in」です。

vSphere Client RDP Plug-in は、VMware や Cirtix, Novell などがスポンサーしている Xtravirt さんが作成した無償ツールで、vSphere Client で表示中の各仮想マシンリモートデスクトップで接続する」 というメニューを追加するアドインツール です。
次のようなメリットがあります。

  • vSphere Client のKVMコンソール機能より操作レスポンスにもたつきがない
  • vSphere Client 端末とゲストOS間で簡単にデータの受け渡しができる

vSphere Client RDP Plug-in 使い方

  1. 下記サイトから vSphere Client RDP Plug-in をダウンロードします。ダウンロードにはユーザー登録が必要ですが、VMware ESX ユーザーであれば Xtravirt は登録して損はないでしょう。(Xtravirt は VMware がスポンサーしているサイトです)


    vSphere Client RDP Plug-in - Xtravirt
    http://xtravirt.com/vsphere-client-rdp-plug-in


  2. プラグインを導入したい vSphere Client 端末上でインストールを行います。念のため vSphere Client は閉じておいた方が良いかもしれません。






  3. 正常終了にインストールされると vSphere Client の 「ホーム」 画面に Xtravirt RDP Plugin のアイコンが表示されます。






    このアイコンをクリックすると、設定画面が表示されます。ユーザー認証をSSOさせたい場合や解像度の指定が可能です。下記2つはチェックした方が便利だと思います。

    • Connect to Console:  コンソールセッションに接続(="/admin"、旧"/console")
    • Redirect Local Drives:  vSphere Client 端末上のドライブをリモートへリダイレクト





  4. 仮想マシンにRDP接続するには、右クリックメニューに表示される 「Connect via RDP」 をクリックするだけです。(IPアドレスVMware Tools より自動取得します)




vSphere Client RDP Plug-in まとめ

リモートデスクトップ (RDP) の魅力は操作レスポンスと思いがちですが、
最大のメリットは端末とのデータの受け渡しが簡単になることだと思います。

VMware ESX でサーバーの仮想化を行う場合、結構面倒なのが 「管理端末⇔ゲストOS間のデータの受け渡し」 です。アプリケーションのインストーラやパッチから、ログや設定ファイルなど、管理端末とゲストOS間でデータの受け渡す機会は結構多いと思いますが、仮想化するとCDやUSBメモリで受け渡すことはできませんし、一旦ファイルサーバーに置いたり、ISOイメージを作成するのは結構面倒です。

しかし、RDP には 「ローカルドライブをリモートへリダイレクトする」 という機能があります。端末の内蔵ディスクはもちろん、端末に接続されたUSBメモリやCDの中身をリモート側からエクスプローラで直接コピーすることができる機能です。
この機能は 3 の設定画面で 「Redirect Local Drives」 を有効にするだけですので、こういった意味でも vSphere Client RDP Plug-in は意外と重宝すると思います。