仮想化でプリセールスしてるSEの一日

VMware から Azure まで、インフラや仮想化の最新情報をベンダー色をできるだけ抑えて綴っていきます

SCVMM では、Hyper-V 統合サービスの更新が通知されない

f:id:ogawad:20190203195637p:plain:right

(某大手 SIer 様に勤務されている MVP の方から聞いたネタになります)


昨今のハイパーバイザーは、性能向上のために 仮想 NIC や 仮想 SCSI コントローラに対して "Para-Virtualization" 技術を導入しています。

Para-Virtualization デバイス用のドライバは、ゲストOSセットアップ後にアドオンするインストールパッケージに含まれており、個別適用する必要があります。

  • VMware Tools
  • XenServer Tools
  • Hyper-V 統合サービス (Integration Services: ICs)


SCVMM では、Hyper-V 統合サービスの更新が通知されない

ここで Hyper-V での話になりますが、
SCVMM には Hyper-V ホストが最新パッチを適用しているかを通知し、最新でなければ適用を指示できる便利な機能があります。
しかしながら、この機能は Hyper-V ホストだけが対象で、中の仮想マシンはサポートされていません。

具体的には、昨日の記事で紹介した仮想マシンへの適用が必要な ICs のパッチ (KB975354) は、新バージョンの通知をしてもらえないのです。


そして、最も面倒だと話していたのは、
SCVMM から個別に ICs を更新を指示しても、新しい ICs にはバージョンアップしないのです。

これはどういうことかというと、
SCVMM から ICs の指示すると、SCVMM が持っている ICs が Push インストールされます。
これに対し、KB975354 などは適用対象が Hyper-V ホストであり、SCVMM サーバーには対象外です。このため、SCVMM が持っている ICs は古いままという現象がちょうど今起きています。



SCVMM も、せっかくの高価な統合管理ツールなのですから、このあたりが便利になってくれるといいですね。次バージョン SCVMM 2012 に期待です。