仮想化でプリセールスしてるSEの一日

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Windows 2000 の VDI 検証 (1) - VNC? XenApp?

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「Nested VM」という言葉を聞いたことある方いらっしゃるでしょうか?
Nested VM とは、VMware Workstation などの仮想マシンの中に VMware ESX/ESXi をインストールするなど「仮想化の中でさらに仮想化する」ことを指すようです。


VDI の案件を担当する中で、最近求められるのが 「Windows 2000 を VDI 化したい」 というものです。
「まだ Windows 2000 なんて使ってるの?」と感じてしまうかもしれませんが、アプリの改修が追い付かず、Microsoft のサポートが切れても Windows 2000 を使い続ける企業は結構います。
私の知っている限りでも、某自動車メーカーや某都市銀行など、超大手になればなるほど多い感じです。多分、業務の基幹アプリで使っているため、従業員数が多ければ多いほど改修費用がかさみ、足並みも揃わないのでしょう。


Windows 2000 Professional を VDI したい

そんな中、あるお客様で
「基本は Windows 7 だが、Windows 2000 Professional も VDI 化したい」
という強い要望がありました。
各 ISV にも確認したのですが、基本的に NG という回答です。
理由の多くは

  • Microsoft がサポート終了している
  • そもそも、Windows 2000 には RDP (Remote Desktop Protocol) のサーバーモジュールがない

というものでした。


実際に、Windows 2000 内に View Agent をインストールしようとしてもエラーになります。




VNC を利用する (1)

Windows 2000 が非サポートということで、次に思いついた方法が Windows 2000 もきちんとサポートする VNC でした。
ただ、VNC だとブローカー機能がなく、USB のリダイレクトや VM自動起動ができない。ユーザー認証も貧弱であったため運用的で実現は厳しいと判断しました。




VNC を利用する (2)

VNC としては、他にも一旦 Windows 7 にログオンしてそこから更に VNC という方法も試してみました。
「画面転送 on 画面転送」によるもたつきは意外にほとんどなかったのですが、1人のユーザーが2つのOS環境を管理するのは微妙ということで却下...




Citrix XenApp を利用する

「画面転送 on 画面転送」によるもたつきが意外と少なかったため、アプリケーションウィンドウだけ送れる XenApp も考えました。
しかし、XenApp はターミナルサービス側との依存性が強く、現在は Windows Server 2000 対応の XenApp はリリースされていません。
またさらに、
「アプリの改修が嫌だから Windows 2000 Profession に固執しているのに、
サーバーOS に載せるんじゃ、結局検証・改修が必要じゃん!」

と言われてしまいました。 ...確かに。



試行錯誤は続きます... 次回へ