VDI と Microsoft VDA ライセンス - (3) ThinClient 専用機では VDA は無償にならない
(1) VDA の正しい理解
(2) SA 特典で VDA は不要
(3) ThinClient 専用機では VDA は無償にならない
(4) PC をシンクラ化する MS の新 OS 「Windows Thin PC」
(5) 2012/04 時点の情報まとめ
シンクライアント専用機では VDA 無償特典を利用できない
前回 のとおり、VDI 用途としては、コスト削減にとてもメリットのある Windows Client SA ですが、一点だけ残念なこととして、次のようなシンクライアント専用端末やゼロクライアントは SA を契約することができません。
- Windows Embedded / Windows CE / Windows Phone
- Linux / Android / Apple iOS
- Wyse ThinOS や 各種ゼロクライアント
これは、Windows Client SA の加入対象が、名前のとおり Windows 7 や Vista, XP などの「Client OS」だからですが、「Windows Embedded や CE は同じ Windows ベースなんだからサポートしてくれよ」と思ってしまうところです。
ただ、これは少し考えてみれば納得がいくかと思います。
Windows Embedded は Windows XP や 7 などから DLL や機能を削ることで、組み込みデバイス向けに格安でライセンス提供しているものです。
廉価ライセンスしか購入していないのに、
フルバージョンの Windows OS を無償で使わせてくれというのはさすがに無理があります。。。
また、日本マイクロソフトの方は次のように仰っていました。
SA 特典の代表的なものにテクニカルサポート権があります。
これに対し、Windows Embedded や CE はマイクロソフトが公開する OS コードに、各社が手を加えてデバイスに組み込み・提供するものですで、マイクロソフト的には「販売してないし、どこに手を加えているか分からないのでサポートできるわけがない。SA 対象にできない。」ということのようです。
要約すると、ソース提供しているだけであり Microsoft の販売・サポートする製品ではない ということです。