VDI と Microsoft VDA ライセンス - (4) PC をシンクラ化する MS の新 OS 「Windows Thin PC」
(1) VDA の正しい理解
(2) SA 特典で VDA は不要
(3) ThinClient 専用機では VDA が無償にならない
(4) PC をシンクラ化する MS の新 OS 「Windows Thin PC」
(5) 2012/04 時点の情報まとめ
既存 PC のシンクライアント化は現実的?
せっかく VDI を導入するなら、接続元端末を「セキュア」「メンテナンス性」「耐久性」などのメリットがあるのは「シンクライアント専用機」にしたいと思うかもしれません。
しかし、シンクライアント専用機はタダではありません。
コスト重視の非力なモデルでも2万円はしますし、ノート型だと最低5〜6万で普通の PC と変わらない...
AIG エジソン生命様は、既存の PC を利用しつつ、
ロックダウンするために Windows Embedded を利用しているそうです。
今回のシンクライアント化は、
http://japan.zdnet.com/virtualization/case-study/20405981/
専用のシンクライアントを導入せずに、既存PCをVMwareの仮想PC方式で活用する。
専用端末の全面導入に比べて、システム投資額を約30%圧縮できるという。
シンクライアント化する端末には「Windows XP Embedded」、...
ただ、この方法では既存の PC を活用することでハードウェアコストを削減できるものの、ソフトウェアコストが嵩みます。前回 説明したように Windows Embedded なので SA 特典は使えず別途 VDA が必要になってしまうためです。
Microsoft の新 OS 「Windows Thin PC」
VDI に消極的と揶揄されていたマイクロソフトのクライアントチームも、やっと重い腰を上げてこういった要望に "自社製品" として本気で取り組みだしました。
VDI や SBC ユーザー向けに、一般 PC をシンクライアント化する新しいOS
「Windows Thin PC (WinTPC)」 が近日中にリリースされることになりました。
Embedded ではない軽量 Windows 7 - TechTarget
http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1102/25/news04.html
Windows Thin PC (WinTPC) は、既にリリースされている「Microsoft Windows Fundamentals」の後継になるようです。
個人的には、「シンクライアント用OS」ではなく「シンクライアント "化" OS」であること、つまり通常の Windows 7 であることがとても大きいメリットになると感じています。簡単に言えば「PC の VDA 特典と各種サポートと、ThinClient のシンプルとセキュアな部分を併用できる」といった形です。
Windows Thin PC と Windows Intune で最高のシナリオ
マイクロソフトは昨年末に Windows Steady State を終息させたり、VDA を半額にするといいながら撤回したり していたのですが、WinTPC が控えていたため、体制を整えなおしていたのかもしれません。
また、vdimaniax さんの Blog でも言及されていますが、3/23 よりマイクロソフトがリリースする Windows Intune と最高の組合せになりそうです。
Microsoft、PC管理のクラウドサービス「Windows Intune」を3月23日より提供へ
http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/20110301_430209.html
VMware View のオフラインデスクトップと組み合わせてより現実的に...
また、WinTPC は EWF/FBWF のようなセキュリティ対策も取れるらしいので、VMware View の 「オフラインデスクトップ(ローカルデスクトップ)」 機能との相性が良さそうです。
個人的には、薄くて軽量な新 MacBook Air に WinTPC を入れて、
外出先の圏外エリアでもオフラインデスクトップしてみたい。。。
つづき