仮想環境で 3D CAD や GPU コンピューティング!
仮想化が流行っているのはもちろんですが、それと同時に昨今では「OpenCL」といった GPU コンピューティングも流行っています。
GPU コンピューティングでは、グリッド的な利用も多く、CPU の力はあまり利用しないため「仮想化したい」という要望もありますが、仮想化するとハイパーバイザーが間に入ることにより GPU の力を得られなくなります。
この分野は、各社独自対応を進めていて、各社のアプローチまとめると次の3つ。
- CPUエミュレーションで強引に処理
- 1つの GPU を共有利用
- VT-d/IOMMU を利用して GPU をそのままパススルー
※ VMware vSphere 5 の VT-d/IOMMU (VMDirectPath I/O) は GPU パススルーを正式サポートを明示されていませんが、最近 VMware 社のブログで設定方法が公開されています。nVidia CUDA や OpenCL の動作を確認したとのこと。
GPGPU Computing in a VM - VMware VROOM! Blog
http://blogs.vmware.com/performance/2011/10/gpgpu-computing-in-a-vm.html
3D CAD は?(13:00追記)
CAD について書き忘れました。。。
とりあえず 2D CAD については GPU をほぼ使わず、CPU のみで処理するため全く問題ありません。
3D CAD については、どのくらい本格的な 3D CAD をするかということになります。例えば、高校や教養・文系大学の授業で利用するような 3D CAD であれば、下記の事例のように CPU だけの処理でも十分かと思います。
仮想化環境への3次元CAD導入を機に、ITリソース増強を実施 - 東京都立府中工業高等学校が「VMware View4.6」による仮想デスクトップ環境を増強
http://h50146.www5.hp.com/products/servers/proliant/casestudy/fuchukogyo/
上記事例は DirectX 無しで頑張ってますが「VMware View 5 + vSphere 5」 であれば、サーバーに GPU を載せなくても上記のとおり 3D エミュレーションができますのでより高度な CAD 製品にも対応できるかと思います。
もちろん、自動車設計とか超本格的な 3D CAD は無理ですが...