VDI の描画性能で不利な RDP と、根本から解決する RemoteFX
8/9の記事 でいくつかの反響をいただきましたが、Windows 標準の RDP(リモートデスクトップ)プロトコルはどんなに回線が高速でも、マウスドラッグをはじめとした描画性能があまり良くありません。
これは、RDP 越しにペイントを起動し、エアスプレーで線を書いてみれば一発です。
そして残念なことに、この問題は Windows 7 に搭載されている最新の RDP7 でも直っていません。多分、設計上直しようがないのでしょう。
マウスドラッグは Excel や PowerPoint でも多用します。したがって、RDP プロトコルはシステム管理用途であれば十分ですが、デスクトップ仮想化 (VDI) のような OA 用途としては PCoIP や ICA でなければユーザーの要求を満たせません。
実は、この問題はターミナルサービスや MetaFrame など SBC の導入が進んでいる米国では昔から言われていました。最近、デスクトップ仮想化 (VDI) が流行りの日本でも、NEC が VirtualPCCenter (VPCC) という RDP ベースの独自 VDI 製品を販売しているため、競合ベンダーがこの情報で NEC を論破・牽制しています。
RDP の問題を根本から解決する「RemoteFX」
マイクロソフトも劣勢なのを黙っているわけではなく、一気に巻き返すために Calista Technologies という会社を買収しました。そして、次期 Windows Server 2008 R2 SP1 (Hyper-V 2.5 ?) では 「RemoteFX」 という新技術を実装します。
私は RemoteFX をまだ触っていませんが、これによって RDP プロトコルの劣勢は無くなると思います。マイクロソフト自身も RemoteFX のセッションを Tech・Ed 初日の最初に持ってきているので、相当の期待と気合いの入れようを感じますね。
私も、無理に RDP に執着せず、買収してでも強化した Microsoft の考えに共感します。自社の技術が劣っているのを認めるということはとても難しいことなので...
最後に、なぜ私がまだ RemoteFX を触っていないのかというと、