VDI と Microsoft VDA ライセンス - (1) VDA の正しい理解
(1) VDA の正しい理解
(2) SA 特典で VDA は不要
(3) ThinClinet 専用機では VDA が無償にならない
(4) PC をシンクラ化する MS の新 OS 「Windows Thin PC」
(5) 2012/04 時点の情報まとめ
VDI の導入を検討するにあたって、障壁になるのが
VDI 環境用のデスクトップOSライセンス 「Microsoft VDA」 (旧称VECD) です。
仮想デスクトップのライセンス: マイクロソフト
http://www.microsoft.com/japan/virtualization/licensing/VDA.mspx
何が障壁かというと、VDA は Subscription 型のボリュームライセンス (VL) ということです。3年間の有限ライセンスですので、3年越えたら更新しないとライセンスが失効してしまいます。
また、VL なので大量購入(ボリュームディスカウント)や MS-Office 等で既存契約がある場合は価格が大幅に変動します。代理店に頼まないと概算すら出せません。
最も高い場合で 1デバイス/3年 で定価 43,200 円 ですし、一部上場しているような大企業であれば 1デバイス/3年 で実売 27,000 円 近くになったりもするようです。
3年縛りですが、VDA にはアップグレード権が付いていますので、契約期間中で新しい OS が出てもアップグレード可能です。
しかし、「デスクトップ OS のライセンスは PC にプリインストールされ永久に使えるのが当たり前」と理解している日本人にとって、VDA は正直割高に感じられるでしょう。
「何か方法はないか?」と良く言われますが、無くはないです。
VDA ライセンスの特徴
転載になりますが、VDA ライセンスの特徴を先にまとめておきます。
- ハードウェアとストレージのどのような組み合わせにも Windows 7 / Vista / XP 仮想マシンのインストールが可能。
- サーバおよびストレージ間で何度でも移動が可能。
- 企業備品でない Windows ベース PC から企業備品のデスクトップイメージにアクセス可能。
- Windows VDA デバイスのメインユーザのローミング権が拡張され、
これにより自宅の PC やインターネットキオスク端末など、社外のどのデバイスからでも自分のVDIデスクトップにアクセス可能。 - 24時間電話サポート、トレーニングクーポン、Enterprise エディションの利用権など、Software Assurance (SA) のメリットを享受可能。
- MDOP や「Windows Fundamentals for Legacy PC」など、ほかの SA 製品が利用可能。
- Windows VDA ライセンス1本で最大4台の VM に同時アクセス可能。
- 90日後もしくはエンドポイント障害時に別のデバイスに再割り当て可能。
- KMS/MAK アクティベーションによりダイナミックデスクトップのライセンスを有効化
- 実行中および格納中の VM を無制限にバックアップ可能
VDA ライセンスを不要にする方法もある
簡単にメリットを並べてみましたが、やはりコストが高く感じてしまいます。
しかし、実は VDA ライセンスは VDI を導入する際に絶対に必要というわけでもないです。次回 はその方法について説明していきたいと思います。